仕事帰り、スーパーに寄った。
商品棚の整理をしていた50代くらいの男性店員と
話し込んでいた、80歳前後と思われるおじいさん。
話し方からして、どうやら知り合いらしく
親しく世間話をしている。
そのおじいさんは
カートを押していた。
・・・というより
カートに「つかまる」ようにして立っていた。
足腰がだいぶ弱ってきている感じ、と私は見た。
その立ち話をしている2人の横を
通りすぎようとしたら
「じゃ、頑張ってよ!
いつもお世話になって、ありがとう!」
おじいさんの爽やかな挨拶に
店員さんも愛想よく挨拶を返していた。
けど、おじいさんの挨拶は
ここで終わりではなかった。
「転ぶなよ」
最後に、この捨て台詞。
(オマエがなっ!!)
思わず突っ込みたくなった。
声が出ちゃうかと思ったくらい。
なぜ、その言葉?
カートに「つかまり」ながらヨタヨタ歩く
おじいさんの丸まった背中を見ながら
(オマエも転ぶなよ)と何度も思った。
男性店員は前に骨折したことがあるのか?
転んだケガが治ったばかりなのか?
なぜ「転ぶなよ」と言ったのか
妄想しながら買い物を続けた。